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SHAKUJII GUIDE 石神井ガイド記事

狩っても買っても、楽しくておいしい!ご近所農園で新鮮な旬の味覚を

東京に住んでいると、日頃から地元の採れたて野菜や果物を味わうなんて無理!というイメージがありますよね。でも練馬区なら、おうちのすぐ近くでフルーツ狩り体験が楽しめたり、農園の直売所で新鮮な野菜を気軽に購入できたりするってご存知でしたか?

都内への通勤やショッピングにも便利な土地柄である一方、23区内で農地面積1位を誇る区でもある練馬区は、その特徴を活かして、区民と地元農園とのふれあいを深める取り組みを行っているんです。今回は、そんなおいしい街・練馬区の、おいしい情報をお届けしていきます!

「練馬果樹あるファーム」が農業とふれあうきっかけに

石神井公園エリアを歩けば、きっと誰もがその緑の多さに気づくはず。公園や街路樹の豊かな緑はもちろんですが、閑静な住宅街のふとした一角に田畑がのどかに広がっていて、ここが東京だということをうっかり忘れてしまいそう。それもそのはず、練馬区は23区内で最も経営耕地面積が広い区なんです。

(出典/2020年農林業センサス「区市町村、経営耕地面積規模別面積」 )

特産品として有名なのは練馬大根ですが、ほかにもキャベツやブロッコリー、枝豆、ジャガイモなど、驚くほどたくさんの農作物が生産されているんですよ。練馬区で採れた新鮮な野菜や果物は、以前ご紹介した「JA東京あおば とれたて村石神井」で購入することができるので、こちらの記事 もチェックしてくだいね。

(出典/練馬区統計書 令和2年版(2020年版) )

また、練馬区では野菜だけでなく、さまざまな果物も栽培されています。しかも練馬区では、区民の方々が農業とふれあえる機会を提供する「練馬果樹あるファーム」という取り組みを行なっており、気軽にフルーツ狩りが楽しめたり、直売所で農産物が買えたりする区内の農園を紹介しているんです。

夏にはブルーベリーやブドウ、秋にはミカンやカキ、晩秋から春にかけてはいちごなど、フルーツ狩りでは季節ごとに多彩な旬の味覚に出会えるのもうれしいところ。実際に樹木になっている果物を自分で摘み取って食べるという体験は楽しくておいしいだけでなく、子供たちの食育にもぴったりですよね。もちろん、お友達同士やカップルで出かけても、素敵な一日が過ごせることうけあいです。ただし、それぞれの果物の収穫シーズンや生育状況などによって摘み取りができるタイミングは限られるので、事前に情報を確認してからご予約を!

(出典/「練馬果樹あるファーム(練馬区発行)」より一部抜粋)

有機肥料を使った安心安全なブルーベリーを
★山下農園

石神井公園の北側、石神井中学校の隣にある「山下農園」は、江戸時代の元禄からこの場所で農業を営んでいる農園。練馬区の保育園・幼稚園を中心に6月はジャガイモ、10月はサツマイモ掘り体験を開催するなど、地元の子どもたちとの交流にも、熱心に取り組んでいます。

7・8月のブルーベリーの収穫シーズンには、一般の方もここでブルーベリーの摘み取り体験を楽しむことができます。「山下農園」のいちばんのこだわりは、安心安全な栽培。ヨモギやヌカといった原料からできている有機肥料などを使っていて、東京都エコ農作物の認証も受けているんですよ。

こんな風に愛情を込めて育てられたブルーベリーの実は、とびきり甘くてほんのりとした酸味がさわやかなおいしさ。現在、ブルーベリーは7種ほどの品種を栽培しているそうですが、もっと大粒の新しい品種にも挑戦しているとのことで、ますます期待が高まりますね!

また、「山下農園」では、ブルーベリーのほかにも30種類近くの野菜を生産。ちょうどこの取材で伺った10月は、ブロッコリーやラディッシュが収穫期を迎えて元気に色づいていました。農園の前には無人の直売所が設置され、練馬区の名産品である練馬大根のほか、季節の新鮮野菜や果物が販売されています。いろんな野菜を楽しんでもらいたいという思いから、その時々に採れた野菜の詰め合わせセットを作ったり、日々研究を重ねて、ラズベリーやレモングラスなど新たな農作物も少しずつ増やしたりしているそうなので、ぜひ何度も足を運んでみてください。

ちなみに園主の山下巖さんによると「練馬大根はとても大きいので、一般的なファミリーには三太郎大根がちょうどいいサイズですよ」とのこと。

農園のインスタグラムで、収穫情報や野菜をおいしく食べるレシピなども発信しているので、こまめにチェックしてみてくださいね!

(掲載の写真は※1を除き、Instagramより引用)

■山下農園
住所:石神井町6-32-16
Instagram:https://www.instagram.com/ecoagrishakujii/ 

サイエンスの力が培うとびきりおいしいトマト
★加藤トマトファーム(加藤農園)

「加藤トマトファーム(加藤農園)」は、練馬区南大泉にて江戸時代から300年続いているという歴史ある農園です。ここのトマトは甘いだけでなく、酸味やコクがバランスよく組み合わさって旨みがたっぷり。とってもおいしい!と地元でも評判なんですよ。

歴史ある農園だから、てっきり昔ながらの農法を行っているのかと思っていたら、ここのトマトのおいしさの秘密は「サイエンスの力」にあるのだそう。土ではなく、肥料を水で溶かした培養液を使う「養液栽培」という手法を採用していて、水・温度・光・炭酸ガス濃度などの環境条件はすべてコンピューターで徹底的に管理しているのだとか。

また、ハウスを囲うビニールには特殊フィルムを用い、太陽光がハウス内にまんべんなく拡散されるよう工夫しているそうです。どおりでハウス内はまぶしいくらいに明るくクリーンな雰囲気。そんななか、トマトの花の受粉を手助けをしてくれるハチが元気に飛び回っています。ハチたちが元気に働いてくれるよう必要以上の農薬は使わず、土壌代わりとなる培地には環境に優しいヤシガラを使うなど、エコロジーにも配慮した栽培技術が、ここのトマトのおいしさと安心安全を支えているんですね。

“科学の力に支えられた農業”なんて、子どもたちの夏休みの自由研究にもぴったりのテーマなんじゃないでしょうか? トマト狩りは不定期で開催されていて、情報はフェイスブックやインスタグラムで随時配信されているので、ぜひフォローしてチェックしてください!

さて、このようにトマトがのびのび健康に育つ環境を徹底していることから、ここでは11月〜7月という長い期間、収穫・販売をすることができるんだそうです。しかも品種も豊富で、市場に出回ることの少ない大玉の「サンロード」や、糖度が高く柔らかい中玉の「フルティカ」など、大玉・中玉・小玉の数種類が作られています。収穫されたトマトは、農園の直売所で販売されるほか、不定期でトマト収穫体験が開催されることも。また年によっては、トマトジャムやトマトドレッシングなど、トマトを使用した加工品を製造販売することもあって、これまたお楽しみの一つです。

そして、トマトの収穫が終わると、次は子どもたちお待ちかねの「巨大とうもろこし迷路体験」が開催されます。これは、約1万5,000本のとうもろこしが空高く生い茂った畑で、迷路体験と収穫を楽しめる期間限定イベント。園主の加藤義貴さんが「もっとたくさんの方々に農業を楽しんでもらいたい」と考え出した企画なのだそう。

2020年の夏に第1回目が開催されたばかりですが、週末は予約がすぐ満員になってしまうほどの盛況ぶりです。収穫できるとうもろこしは「おひさまコーン」という品種で、ボリュームがあって甘みたっぷり。巨大迷路を思う存分走り回ったあとは、おいしいとうもろこしをかぶりっ!「これぞ夏!」という農園体験をどうぞ。

(写真提供/加藤トマトファーム)

■加藤トマトファーム
住所:練馬区南大泉3-17
HP:https://kato-tomato-farm.jp 
Instagram:https://www.instagram.com/kato_tomato_farm 

農園直販所でしか買えない“樹上完熟いちご”
★東京のいちご畑 加藤農園

江戸時代から約200年、代々続いてきた「加藤農園」。他では買えないプレミアムな“樹上完熟いちご”を作っています。熟せば熟すほど実が柔らかくなり、ちょっとした衝撃にも傷みやすくなってしまういちご。そのため、スーパーなどに流通するものは、実がまだ熟さない段階で収穫されるものもあるのだとか。けれども、この“樹上完熟いちご”は、限界まで甘〜く完熟するのを待ってから摘み取っているんです。農園の直売所では、収穫したいちごをその場で販売しています。

農園から店頭までの輸送を考慮しなくてよいため、いちごが限界まで完熟するのを待ってから摘み取ることができるとのこと。糖度はもちろん、栄養価も最大限まで高まった希少ないちごだそうで、この話を聞いただけでも“樹上完熟いちご”の虜になってしまいそう〜♪

“樹上完熟いちご”のこだわりは、収穫のタイミングだけではありません。化学肥料はなるべく使わず、アミノ酸の液肥や海藻エキス、天然のにがりなど、ミネラル成分の多い自然由来の肥料を用いることで、甘みに加えてコクやまろやかさが出るのだと言います。また、ハウス内の温度や二酸化炭素、湿度をコンピューターで自動制御したり、毎日の気温や日射量をチェックして、水やりや肥料濃度を細かく調整したり。甘くておいしい宝石のようないちごの一粒一粒は、農家さんが日々積み重ねている努力の結晶なのだと知ると、いっそう味わい深くなりますね。直売の状況はその都度変わるので、HPをこまめに確認するのがオススメです。

「加藤農園」のいちごの品種は甘みと酸味のバランスがほど良く、贈答品としても人気の高い「紅ほっぺ」や、その他スーパーには並ぶことがない品種も販売しています。オンラインショップでは収穫シーズン中、贈答用の箱入りいちごも販売しており、特別なギフトにぴったりです。また、ヨーグルトやかき氷にかけたり、いちごミルクにもなる「東京いちごのシロップ」、完熟いちごと白あんを合わせた一口サイズの「東京いちごのようかん」、いちごの濃厚な甘みを活かした「完熟いちごの発酵ピューレ」といったオリジナル商品もオンラインショップで販売。「東京いちごのようかん」は、練馬区の名産品を厳選した「ねりコレ」にも選ばれているので、おうち使いだけでなく、ちょっとした手土産にもぜひご利用ください。

(写真提供/東京のいちご畑 加藤農園)

■加藤農園
住所:練馬区三原台3-7
HP:https://kato-farm.com 
Instagram:https://www.instagram.com/kato.ichigo.farm/ 

落ち着いた住宅街にふっと現れる緑に包まれた農園。都心へのアクセス性や充実した生活利便施設だけじゃなく、石神井公園エリアにはこんな素敵な場所もあるんだなあと再発見することができました。新鮮な採れたて野菜や色鮮やかな果実などなど。地元の味をぜひ楽しんでください! 自然相手の野菜や果実は、季節や天候に左右されることが多々あります。各農園のInstagramなどをこまめにチェックしてくださいね。

※掲載の情報は2021年10月現在のものです。
※年度により収穫の内容、時期、販売の有無が異なる場合がございます。予めご了承ください。